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【EVENT REPORT】AQUARIUS presents MIYASHITA SKATE PARK ~LAZY SKATE BOARDING 2025~

2025年5月4日(日)と5日(月・祝)の2日間、MIYASHITA PARKがスケートボードカルチャーの熱気に包まれました。

今年で2回目を迎えた『MIYASHITA SKATE PARK ~LAZY SKATE BOARDING~』は、スケートボードはもちろん、ファッション、音楽、映画、アートまで、カルチャーを横断する特別なイベントです。普段は憩いの場として親しまれているMIYASHITA PARKが、この2日間だけは期間限定のスケートパークに変貌。プロスケーターによるエキシビション、スケートスクール、DJやアーティストのライブパフォーマンス、映画上映、マーケット、トークセッションと、MIYASHITA PARK全体がスケートカルチャーの遊び場となり、穏やかで自由な空気が広がりました。

スケートボードのエキシビションには、吉岡賢人、岸海、佐々木音憧、砂川元気ら、国内外で活躍するスケーターたちが集結。目の前で披露される多彩なトリックに歓声が上がります。競技の場ではなく、よりラフで自由な滑りが繰り広げられた時間には、スケートボード本来の魅力が詰まっていただけでなく、遊び心と技術が交差するトリックから伝わる音や流れ、着地の間合いなどに、スケーターたちの人となりも表れていました。

同時に開かれたスケートスクールには、池ノ上慶太、渡部将太、金澤憧歩といった経験豊富なスケーターが講師として参加。自由に遊ぶことは大切だけど、それは基礎やスタンスといった土台があってこそ。初心者からキッズまで、それぞれのレベルに合わせた丁寧な指導が行われ、子どもたちのスケートボードの楽しさに触れた笑顔でいっぱいに。

会場に流れる音楽も、ただのBGMではありません。KEN2D SPECIAL、NAGAN SERVERの熱量の高いライブをはじめ、フロアの空気を一変させるZEN-LA-ROCK、DJ Conomark、DJ QUIETSTORM、スケートシーンと呼応するYOPPI、YO.AN、HARUKA KATAGATAらのプレイが、スケーターのパフォーマンスと共鳴するようなグルーヴをつくり出していました。観客とスケーターが同じリズムの中で混ざり合い、心地よいムードが会場を包みます。

マーケットエリアには、スケートボード専門店、スケートボードブランドやアパレル、アート雑貨、ZINEなどのショップが立ち並ぶなか、NYを代表するレジェンド、ジーノ・イアヌッチが手掛けるアパレルブランド・POETSも出店。 初となる映像作品『PEEP SHOW』もこの場でお披露目となりました。気軽に立ち寄りながら、思い思いのペースでヒトとモノとの出会いを楽しむ。モノから伝わる出店者たちのスケート観も、カルチャーの一部として来場者の印象に残ります。

トークセッションでは、使い古されたスケートボードデッキを再構築し、その独創的な作品が海外でも広く知られるアーティストのHAROSHIと、スケーターでありCHALLENGERデザイナーの田口悟が登場。スケートボードとアートが交差する対話に、多くの観客が耳を傾けていました。

イベントの最後には、映画『mid90s』をヘッドホンで鑑賞する上映企画を実施。90年代のLAと、2025年の渋谷、そのふたつの景色が静かに重なるような、穏やかな余韻に包まれる時間が流れます。夕暮れから夜に移ろいながら、それぞれのペースで作品を鑑賞するひとときとなりました。

スケートボードが“競技”として語られることが多くなった今だからこそ、「LAZY=ゆるやかに」というコンセプトを通じて、スケートカルチャーを伝えたい。うまく滑れなくても、買いものだけでも、ただ立ち止まって眺めるだけでもいい。それぞれの過ごし方でスケートボードを楽しめること。それこそが『AQUARIUS presents MIYASHITA SKATE PARK ~LAZY SKATE BOARDING 2025~』に込められたメッセージです。

来年もまた、MIYASHITA PARKで、スケートボードとカルチャーが交わる時間を楽しみにしています。のんびりと、ゆるやかに。

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